A730 D730 STUDER スチューダー CDプレーヤーの修理
ヴィンテージオーディオ堂ではマッキントッシュ社の製品を主に取り扱っていますが、
マッキントッシュ社以外のハイファイオーディオ機器のメンテナンスのご依頼もお受けしています
複数台のSTUDER A730 D730 D730MARK2の修理メンテナンス、修理オーバーホール実績があります。
メンテナンス例1 A730 STUDER お預かりしたときの状態:CDが正常に回転しない
フラットケーブルの手直し、半田の修正、基板上の錆の清掃を行うことで正常に動作するようになった



メンテナンス例2 A730 STUDER お預かりしたときの状態:CDを読み込まない
1)こちらでA730をお預かりして点検・試験を実施した結果、分かった問題点
①CDを読み込まない
②過去に何度も触られた痕跡があり、アナログ回路においても、用いられているコンデンサーのメーカー品種に統一性がない(アナログ信号部の一部のみ交換されたり、左右のCHで別のコンデンサーが取り付けられたりしていた。)
電解コンデンサーは本来はPHILIPS社製のもののはずが、あり合わせのものに交換された印象がある(使い分けが不明)。
取り付けられていたコンデンサーを含む取り外したパーツの写真

取り付けられていたコンデンサーの種類
アナログ信号部
・ニチコン MuseBP 2個
DAC+固定 2 平衡 0 可変 0
・ニチコン Muse 9個
DAC+固定 5 平衡 2 可変 2
・ルビコン 3個
DAC+固定 2 平衡 0 可変 1
・東信(銀) 9個
DAC+固定 0 平衡 5 可変 4
・ニチコン 標準品 12個
DAC+固定 0 平衡 3 可変 9
サーボ基板
・東信(金) 15個
・ニチコン 標準品(黒) 1個
・メーカー不明 1個
③容量の不適切なコンデンサーが実装されていた 4個(回路図とも異なる)
④アースの取付け間違い
⑤スルーホール6箇所破損 脚の太いパーツを無理やり取り付けたり、半田作業の失敗によるもの
⑥ プリセットが機能しない 電池がコンデンサーに交換されていた また抵抗器がカットされ回路が変更されていた
2)対処した方法
①オリジナルはPHILIPS社のものなので、主にヴィンテージ時代のPHILIPS社のコンデンサーに交換
③回路図を元に適切な容量のコンデンサーに交換
④回路図通りアースを取り付けた
⑤適切に半田作業を行った
⑥バックアップ機能のコンデンサーはドイツ製の電池と交換した 回路を回路図通りに戻した
3)メンテナンス中に撮影した写真の一部(修理前状態)











メンテナンス例3 STUDER D730MARK2 お預かりしたときの状態:CD読み込まない 再生できない
1)こちらでD730MARK2をお預かりして点検・試験を実施した結果、分かった問題点
・Control out の表示が出て次の操作ができない
操作に適した条件(データ)に異常があるためと思われる。
トラッキング不良 ディスクの有無の確認で失敗している。
・レーザ出力が変動、不安定になる。
・スピードコントロールが不安定になる
・CDを読み込んだときにSTARTは1トラックになるが、STOPは最終トラックではではなく読み込むごとに異なっている。
バッテリーの液漏れと漏れた液による腐食が見られる
・LINE OUT 出力されないことがある
・DACから出力端子の間の電解コンデンサ20個が日本メーカーのコンデンサーに交換されている。
・SERVO基板でも3個日本メーカーのコンデンサーに交換されている。
・バッテリー周りがいい加減に修理されている。
2)対処した方法
・SACD読み取り
各調整箇所の微調整 安定化
基板の取り外し半田などの点検・やり直し
電池周りのハンダ修正
フラットケーブル接続圧接修正
・IC,シンセサイザIC.交換(STUDER PHILIPS社新品純正)
・放熱対策
・電解コンデンサ交換(ヴィンテージ時代のPHILIPS社のコンデンサーを使用)
日本メーカーのコンデンサーに交換されていた
・ドライブメカユニット(STUDER純正品)交換
他
3)メンテナンス中に撮影した写真の一部





STUDER A730 D730 メンテナンス時に必要な注意
特にサーボ基盤はピッチが狭いので、慎重な半田作業が要求されます。1mmの間に4本の半田付けがある箇所もあります。
半田作業を失敗すると、ラインやホールを破壊してしまったり、貴重なICをショートさせて壊してしまうリスクがあります。
静電気に弱いICもあり、ボディーと作業場の適切なアース処理が要求されます。
CDの読み込み、再生の品質の判断に関しては、計測器で確認して調整が必要です。
(音出し ランニングテストだけでは分かりません。)
過去に取り扱ったA730、D730に、レーザーの強度が最大値に設定されていたものが複数台ありました。
最大にすれば性能が良いというものではなく、調整として不適切です。ディスクの読み込み不良・音飛びの原因になります。再生に問題がなくても、音質に悪影響がでます。
また、ピックアップレーザーの寿命を縮めます。
STUDER A730 納品後にお客様からいただいたアンケート

STUDER A730 D730 D730MK2 修理に出す際の輸送用ロック
STUDERのプレイヤーを輸送する際は、ロックネジ2箇所で、ディスクのテーブルを固定します。
固定することでテーブルが安定し、テーブルのバネと内部のパーツが傷むことを防ぎます。(テーブルが固定されていないと輸送中にテーブルが上下、左右に動きます。)
このバネは、CD再生中の振動を吸収し、レーザーのフォーカスを手助けする機械装置で精密機械です。
ロックするとネジがそれ以上右に回らなくなります。テーブルを軽く押すと固定されている状態かどうかが分かります。
レンチが引っ掛かるくぼみ(六角穴)の深さは1mm程度です。小さなネジですので、締めすぎると良くありません。
(レンチがくぼみに入っていない状態で回していて、空回りしていると誤解されることがあります。)
テーブルを僅かに左右に振るとくぼみを探り易いように思います。
エル字型の六角レンチより、ドライバータイプの工具の方が、ネジ穴に垂直下ろせるので、くぼみに入れることがやり易くなります。

読んでいただいたご感想やご質問など下のフォームから気軽にお寄せ下さい。ヴィンテージオーディオ堂からこちらへの書き込み、あるいはEメールにて返答いたします。
方法は簡単です。名前(ニックネーム)とコメントを入力し送信ボタンをクリックしていただくだけです。



Studer A730の読み取りが
上手くいきません。 先週までは普通に使用出来ていたのですが。
修理可能でしょうか?
よろしくお願いします。
突然CDを読み込めない症状が出てきたのでしょうか。
それとも、いつも聴いているCDが徐々に読み込みにくくなったのでしょうか。
A730をお預かりして見てみないと確かなことは言えませんが、
もしピックアップレンズの劣化が原因でしたら修理不可の可能性があります。
はじめまして。
Studer A730が電源は入りますが、読み取りが
上手くいきません。 先週までは普通に使用出来ていたのですが。
修理可能でしょうか?
よろしくお願いします。
Studer A730のメンテナンスに関して、複数台の実績があります。メールにて連絡させていただきます。
初めまして、Macintosh MC-275(古い方)出力トランス修理可能ですか?御連絡お待ちしてます、宜しくお願い致します。
高橋
お世話になります、ヴィンテージオーディオ堂です
McIntosh MC275の出力トランスの修理は可能です
メールでご返事いたします
はじめまして。ネット上で見つけて、ご連絡差し上げます。
マッキントッシュのCDプレーヤーを愛用しておりましたが、使用中に突然電源が数回フラッシュした後、全く通電しなくなりました。
修理をお願いできないかと思い、連絡させていただきました。
機種は MVP861 です。
中にCDが入ったままの状態です。
また、以前からCDトレイの動きが鈍く、CDが入っていない場合は、なかなか開きにくい事もあります。
よろしくお願いします。
お世話になります、ヴィンテージオーディオ堂です
McIntosh MVP861のお書きいただいた不具合の修理はできそうです
詳細に関しまして、メールでご返事いたします