マッキントッシュ アンプ

マッキントッシュ(McIntosh) MC2000オーバーホール

マッキントッシュ(McIntosh)MC2000の修理・オーバーホール後の感想を書きます。

お客さんからは、MC2000で普通に音楽を聴いているがオーバーホールを施して2000年当時の音を再現をしたい、とのことでオーバーホールのためにMC2000をお預かりしました。

MC2000をお預かりして測定器による試験、動作試験を実施したところ、右chに「サー」「ザー」というノイズと間欠的に「ボソボソ」「ブツッ」というノイズが含まれていることを確認しMC2000に問題があることが判明しました。音楽信号を入れてスピーカーから音を出していると気が付かないかもしれませんが、良い音に聞こえないなど、違和感を感じられたかもしれません。

修理・オーバーホールのために交換に用いたコンデンサーは、オリジナルと同メーカー同グレードのコンデンサー、
トランジスターに関しては、オリジナルはモトローラー社のものです。最近はモトローラー社はトランジスターを作っていませんが、モトローラー社の子会社のトランジスターを用いました。実質的にオリジナルのトランジスターの後発品と言えると思います。

真空管は真空管試験の結果、12AX7A 3本の状態がよくありませんでした。マッキントッシュ社純正未使用品の12AX7Aと交換しました。

マッキントッシュMC2000 当社技術者のコメント

出力段はMC275をパラレルにした感じで、プレートにつながるコイルやセメント抵抗もMC275で見慣れたものになっている。
位相反転段とドライブ段はそれぞれトランジスタのエミッタフォロワがつけたハイブリッド回路になっている。MC275では12BH7のドライブ段の後に12AZ7のカソードフォロワ段がもうけられているが、より各段の出力インピーダンスを下げるように徹底した設計になっている。
メイン基板のミニチュア管側は、V1V2の下に入力基板があって支えられているが、V3側にはないので、V3の抜き差しの際は力を入れすぎないように注意が必要だった。
メーターは1.3mWで実際の出力とメーターの振れが合っているが、出力が大きくなるにつれ実際の出力に対してメーターの振れが大きくなる。

修理・オーバーホール後の出力13Wの時のメーターとその時の出力波形

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修理・オーバーホール後の出力26Wの時のメーターとその時の出力波形

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金メッキシャーシ部は磨き上げ

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