スピーカーを壊してしまわないためのオーディオ機器の使い方
ヴィンテージオーディオ堂ではスピーカーの買取り業務も行っておりますが、
スピーカーユニットやツイーターに問題があるスピーカー製品に遭遇することが少なくありません。
普通に音が出ているスピーカーでも、こちらで動作試験をさせていただくと、不具合を発見します。例えば、あるスピーカーユニットからノイズが出ている、特定の周波数の音が正しく出力されないなどの症状があります。ハイファイのスピーカーは、一応音が出るだけでは不十分で、きれいな音を聴くためのものです。
スピーカーの取り扱い方について説明します。
ノイズを入れてはいけない
・落雷のサージを防ぐ。
避雷装置を使うか、近くで雷がなったらアンプの電源を切る。
(アンプを守るなら、近くで雷がなったらACプラグを抜く。)
・電源を入れる順番 切る順番
アンプは電源スイッチを入れてから電源のコンデンサの充電が完了するまで、
過渡的に動作が不安定になる。
プリアンプのVOLUMEを絞って電源を入れ、プリアンプの出力が落ち着いてから
パワーアンプの電源を入れるようにする。
切るときは、プリアンプのVOLUMEを絞って出力信号を0にした状態で
パワーアンプの電源を切る。その後プリアンプの電源を切る。
パワーアンプではスピーカーON/OFFスイッチを使う
・スピーカーON/OFFスイッチのあるパワーアンプでは、これをOFFにして電源を入れ
しばらくしてからスピーカーONにする。
このスイッチは、出力トランジスタの後にスイッチを置いているものと、
ドライバーのある程度の信号レベルの所にFETを置いて信号をミュートするようにし
FETのゲート電圧をスイッチで制御するものがある。
GAINで絞られた信号は小さいので、電源ON時にここでノイズを拾うと大きな音が出る
ので、スピーカーON/OFFスイッチをOFFにすることでこれを防ぐ。
・スピーカーON/OFFスイッチのないアンプの場合、出力トランジスタの後にリレーを
置くか、ドライバーのある程度の信号レベルの所にFETを置いて、電源のコンデンサの
充電状況あるいはタイマーで制御するようにして、自動でOFF→ONしている。
FETでミュートするものでは、自動とスイッチによる手動を二重にしているものもある。
入力を切り替える際はvolumeを下げておく。ガリが酷い場合は要修理
・volumeのガリ、selector switch やmode selector switchを動かしたときのノイズが酷いときは要修理
・レコードの針を落とす際はvolumeを下げておく
・機器の電源を入れた状態でピンジャックの抜き差しやSPケーブルの脱着を行わない
重いプラグなどが自重で抜けないような対策や、ケーブルを引っかけないような
配線の取り回しにも注意する。
接続は正しく行う
・ピンプラグ、SPケーブルの脱着の際はアンプの電源を切った状態で行う。
・ピンプラグ、SPケーブルは緩みなく接続する
ピンプラグのサイズや硬さは微妙に異なるので、機器のピンジャックに合うものを選ぶ。
SPケーブルはYラグ(スペードラグ)を用いて確実に接続する。
特に機器のスピーカー端子が破損している場合、撚り線のヒゲが隣の端子に接触しない
ように注意。
入力レベルの違いにも要配慮
・プリアンプのローレベル入力とハイレベル入力を間違わないように、
特にハイレベル信号をローレベル入力に入れないように。
・MMカートリッジや昇圧トランス内蔵MCカートリッジを通常のMCカートリッジと
取り違えて、昇圧トランスやヘッドアンプで増幅しないように。
・ハイレベル入力でも、CDプレイヤーとTUNERで入力レベルが大きく異なることがある。特にvaliableの端子を使っている場合は注意。
ネットワークを使うかどうか選択できるスピーカーの接続に注意
・ミッドレンジやツイーターに全帯域の信号を入れないように。
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