マッキントッシュ アンプ

マッキントッシュ ヴィンテージアンプのメンテナンス

マッキントッシュ MA6900

お客様からお預かりしたマッキントッシュ MA6900の天板のネジの頭が折れており、折れた頭はボンドで接着されていました。
以前にどこかでメンテナンスされた際に、強い力で締め付けられてネジの頭が折れてしまい、ボンドで接着されたのだと推測します。
(こちらでネジ穴に埋まった状態の軸部を特殊な工具で抜き取り、純正のネジを取り付けました。)
特にヴィンテージ機器のメンテナンスは、新品の状態なら問題にならない作業でも問題になることがよくあります。
工具の選択と使い方、溶剤の選択と使い方、半田作業の仕方、物質の特性の理解、機器の構造と機器の設計思想の理解、パーツの経年変化の理解など幅広い知識と、一台一台コンディションの異なる機器へのしっかりとした観察と問題点の発見、改善へ向けた適切な思考が欠かせません。
お客様からお預かりする機器は、大切にされてこられた一点物ですので、集中して作業に取り組みます。

MA6900

マッキントッシュ C34V

10年以上お世話になっているお客様からC34Vのオーバーホールのご依頼をお受けしました。
新品のC34Vを購入して長年使われているお客様のC34Vですが、過去に1度だけマッキントッシュ製品の取り扱いで有名なショップにメンテナンスに出されました。
内部を開けてみたところ、C34Vのシャーシの内部にティッシュが残されていました。

マッキントッシュC34V

過去のメンテナンスの際に接点復活材を多量に吹き付けた後、油が流れ落ちるので、ティッシュを置いて油を受け止めていたことを忘れて、内部にティッシュを放置したまま、天板を閉じてしまったと想像します。
ティッシュが放置された箇所がもしモニターアンプのところなら、熱がこもってC34Vは故障したと考えます。
また高い電圧のところで、湿気を吸って、電気が走るようなことがあれば、ショートして基盤が損傷することも考えられます。
ヴィンテージ機器のメンテナンス技術者は年配者が多いように思います。ヴィンテージ機器ですので確認箇所は非常に多く、メンテナンス作業には慎重、適切、な判断と作業が求められます。見落としもあってはなりません。
当社では、各メンテナンス工程ごとに複数人で確認し合い、互いに指摘と意見交換を交わしながら、1台1台丁寧に仕上げます。

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“マッキントッシュ ヴィンテージアンプのメンテナンス” への2件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    はじめまして、mc275復刻盤を父が所有しているのですが、片方のスピーカーから音が出ないらしく、mc275を現在数年使っておりません。本人は直したいと言っております、ネットで調べて連絡させていただきました。当方三重県いなべ市ですが、修理お願いできますでしょうか?よろしくお願いします。

    • ヴィンテージオーディオ堂 より:

      MC275の修理・メンテナンスに関しまして、
      いただいたメールアドレスへ返信させていただきます。

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