マッキントッシュ アンプ

アンプ点検・試験報告書

アンプをお預かり後、メンテナンスを進める前に、このような内容をお客様に報告しています。
また写真を20枚程度添付します。

ご自宅で確認された症状とこちらで確認した症状に違いがあることがあります。
症状のすり合わせ、必要に応じてご使用環境を確認することで、適切にメンテナンスと提案を行うことができます。
また、実際のアンプの状態をお伝えし、ご要望をお聞きしながらメンテナンス方針を決定します。

点検・試験には2週間程度日数がかかります。時々しか現れない不具合症状があることもありますので、時間をかける必要があります。
アンプをお持ち込みいただく場合もその場では確認はできません。

以下にてご参考までにMC7270,C28,MC275の点検報告書を掲載します。
(過去に実際に行った点検報告内容です。)

メインアンプ マッキントッシュ MC7270

(お客様からお聞きした症状等)

永年、問題なかったが、0.5w程度で聞いていたところ、左chで燃えるような音がし、音が出なくなった
一旦電源を落として、再度通電してみたが、やはり音がでない
出力メーターは正常に働いているが、ボリュームを上げるとパワーガードのインジケーターが点滅し、更に上げると点灯する

1.左側パワートランジスター放熱フィン部の保護プレートは、ナット取り付け側の
不備の為、輸送時のトラブル回避のため、取り外して送りました。
2.同上、放熱プレートの取り付けですが、多少ぐらついていますので、もし問題でしたら
締め付けの方もお願いします。

(点検報告内容)

・コンデンサの交換の形跡なし。(電源基板で抵抗とダイオードがいじられている。)
・整流器についているコンデンサの表面が少し溶けている。
・パワートランジスタ含めトランジスタ故障の可能性あり。最大7個 5種類
・電球切れなし
・左chドライバ基板の抵抗が5個焼損している。おそらくプラス側のヒートシンク基板の部品にも故障しているものが
あると予想される。(取外して確認要)キャパシタ基板の抵抗も抵抗値が増大しているものがある。
・7270の場合メーターはドライバの途中の信号を用いて表示しているので、ヒートシンク基板が故障していても動作します。
・おそらくマイナス側のヒートシンク基板は動作しているのかも知れません。ごく小さい信号なら片側だけでも出力が出るのでパワーガードにかかりませんが、信号がバイアスを超えると歪が大きくなってパワーガードが点灯するものと思われます。

プリアンプ マッキントッシュ C28

(お客様からお聞きした症状等)

突然スピーカーから大きな音がなりすぐに電源を切った。その後は、怖くて電源を入れていない
なお、ミキサーを使っています

(点検報告内容)

・コンデンサが交換された形跡なし。電源部コンデンサの1つのゴムが膨れているように見える。
・部品面はけっこうホコリが積もっている程度であるが、パターン面は濡れたような汚れが見える。
基板以外には汚れがないので基板が他のC28のものと交換された可能性がある。
・フィルターHFのインジケータランプが切れている。他の電球は切れていないと思われる。
・BASSを操作するとガリがでる場合がある。TREBLEとBALANCEも操作すると微かにガリがでることがあるが気にならない程度。
・余っていたネジは底板を固定するネジであった。
ネジの1本がタッピングネジになっている。このネジを使ったためか、シャーシ底面の後ろ中央と左のねじ山が削れ
ネジが締まらなくなっている。
・LINE OUTPUTの出力をメインアンプにつないで正常に音が出ることを確認。上面のHEADPHONE LEVELの右が絞られていたので
当初右chの音が出ていなかったが、LEVELを調整して問題なくなった。
TAPE OUTPUTからプリメインアンプのハイレベル入力に接続し正常に音がでることを確認。
いずれの場合も異常な音が出ることはなかった。
・COMPつまみは、音楽を聴く場合はFLATしておくほうがよいと思います。
・ミキサーにもLINE入力は2つあるようなので、ハイレベル入力が2系統だけならC28は不要では?

真空管メインアンプ マッキントッシュ MC275

(お客様からお聞きした症状等)

突然”ブツ”と音がし管球の灯りが消えていった。管球のフューズを確認したところ、切れていた。ヒューズを新品に交換してもすぐに切れる状態
MC275のスィッチを入れた時に、スピーカーより”ブーン”音がなる
主出力管の出力が経年劣化している様であれば交換したい

(点検報告内容)

・初段管のバイパスコンデンサだけ交換されている。
・整流ダイオードが焼損している。
・BALANCEの2連可変抵抗はオリジナルとは異なっている。電源スイッチもAC電圧の切り替えの改造か?
・TWIN INPUTのピンジャックのメッキがかなり剥がれている。
・サーミスタの常温の抵抗値が低下しており、整流ダイオードが焼損している。前後は不明だがこれによってヒューズが飛ぶ。
整流ダイオードを交換し、AC電圧を徐々に上げて他に不具合がないか確認する必要がある。
・ECC82、12AZ7のカソード抵抗が交換されている。前回真空管の不良によるものか?現在は正常な抵抗値になっている。
なお12AZ7は同等の特性のECC81(12AT7)に交換されている。
・ミニチュア管は外観上特に異常はない。
KT88はゲッタが薄くなっているように思う(特にV11)ので、新品と差し替えて聞き比べてみることをお勧め。

点検・試験費用

点検・試験費用は、15,000円/1台になります(30kgを超える重量級のアンプでは20,000円です。)。
真空管アンプに関しましては、真空管の点検・試験も行います。試験費用は全数で10,000円です。良い真空管試験機を保有しています。測定結果だけでは分からないこともチェックします。

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“アンプ点検・試験報告書” への2件のフィードバック

  1. ヴィンテージオーディオ堂 より:

    お問い合わせをいただきまして、ありがとうございます
    申し訳ございませんが、故障しているアンプをその場で修理することは難しいように思います。
    機器のセッティング、音響のコンサルティングに関しましては、ご自宅に訪問しご相談をお受けいたしております

  2. 松舘登志男 より:

    マッキントッシュ プリアンプの右側出力が落ちています。こちらは京都市なのですが、出張修理可能でしょうか?機種はC33です。

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